新築物件と中古物件のメリット・デメリットを比較します。
まず
新築物件についてですが、下記のような
メリットがあります。
・
空室リスクが低い
・
設備が最新の上、故障等追加の出費が生じにくい・長期に渡る節税が可能
・
融資が受けやすい
・
売却時に比較的高値で売却が可能
・
10年間の瑕疵担保が付いている
当然ながら新築であればすべてが新しいので、
すぐに入居者が埋まる可能性が高いです。築10年でもまだ築浅なので
競争力があります。築20年ぐらいまでであれば、入居者にとってもまだ古くはないという印象ではないでしょうか?
設備についても最新のものが備え付けられているため、中古物件に比べて魅力的に見えます。また、当然ながら新しいので故障による買い替えも当分の間は考えなくてもいいでしょう。
不動産投資をされる方は、節税について考えられているかと思います。節税に伴う経費のうち減価償却費は大きなウェイトを占めていますが、建物の構造別の耐用年数は下記のとおりです。
建物の構造 |
耐用年数 |
償却率 |
RC造 |
47年 |
0.022 |
重量鉄骨造 |
34年 |
0.036 |
木造 |
22年 |
0.046 |
したがって、
長期間に渡って節税を行うことができます。また、建物だけではなく、設備に対しても減価償却を行うことができ、15年となっています。そのため、
新築15年間は建物の減価償却だけでなく、設備の減価償却も経費として計上できるため、その分は節税効果が高いと言えます。
融資については、物件そのものの価値も当然ながら考慮されますが、基本的には
残存耐用年数が考慮されます。したがって、新築であればほとんどの場合、長期の融資を受けることが可能です。場合によっては、フルローンも可能でしょう。
また、
RCの場合、築60年まではローンが下りると言われています。ということは、仮に築25年で売却したとしても、購入者は残り35年のローンが組める可能性があります。そのため、
築25までは売れやすいと言えます。逆に言うと、築25年を過ぎると、購入者の融資期間が短くなるため、需要が少なくなる=売却金額が低くなる可能性があります。つまり、
新築で購入すると、長期に渡って節税をしつつ、需要の多い=売却金額の高い間に売却が可能となります。
新築で購入する場合、
築15~20年で売却されることが多いです。その場合、売却金額はそれほど下がっておらず、ある程度の金額で売却することが可能です。ただし、
物件自体の価値以上に物件エリアの価値が下がってしまった場合は、想定していた金額を下回る可能性があります。立地は大切なので、慎重に考えましょう。
新築の場合、建物に施工上の瑕疵があれば10年間は業者に対応してもらえます。築10年以上の中古で万が一のことがあった場合は、自分でなんとかしなければなりません。しっかりと保険に加入しておく必要があります。
次に
中古物件についてですが、下記のようなメリットがあります。
・キャッシュフローがでやすい
・入居済み物件の場合、すぐに家賃を得ることができる
・短期的な節税効果は大きい
中古物件と言えば、何といっても新築に比べて利回りがいいことが挙げられます。月々のキャッシュフローが良く、手残りが多いため、次の物件に向けて資金を貯めることができます。しかし、中古であるがゆえに故障やトラブル等で予期せぬ出費があるかもしれません。
また、入居者がいる状態の物件を購入すれば、購入時から家賃が入ってきます。しかし、退去され、なかなか入居者が付かない、家賃を下げなければならないというようなことも起こりえますので、利回りは安定しないことも想定されます。レントロールをちゃんと確認してから購入しましょう。そして、計画が狂わないよう非常時のために、ある程度のお金は常に手元に置いておきましょう。
中古物件の場合、残存耐用年数が少ないため、
減価償却ができる年数が新築と比べて短いです。よって、1年当たりの減価償却費が多くなります。
物件1つ当たりの経費を多く取れるので、短期間での節税効果は高いと言えます。戦略的に短期売買をする場合には、有効と言えます。ただし、耐用年数が切れた場合は減価償却費が0円となりますので、注意が必要です。初心者は慎重に考えましょう。
簡単ではありますが、以上が新築と中古のメリットです。
まだ他にもそれぞれのメリットやデメリットがあると思いますが、自分にあった方をお選びになってください。
僕の場合初めは新築派なので、次回は僕が考える新築戦略をお話したいと思います。